定冠詞とは?
「冠詞」については、2日目で「a」「an」の冠詞について学びました。今回は、冠詞は冠詞でも、定冠詞について学びます。
定冠詞とは、「the」です。そして、他の冠詞と同様に名詞の前に冠のように付く詞です。
定冠詞「The」の使い方
定冠詞の「the」は名詞の前に付きます、なので「the pen」や「the apple」となりますが、もちろんこの定冠詞「the」を使う上でルールがありますから、以下の3つのルールと2つの参考から学びます。
- 聞き手が特定できる名詞
- 会話や文章ですでに説明されている名詞
- すでに定冠詞「the」を使うことになっている名詞
- 【参考1】単数でも複数でも使える
- 【参考2】可算名詞でも不可算名詞でも使える
ルール1 聞き手が特定できる名詞
1つ目のルールは、「the」の定冠詞を使う際には、名詞は聞き手(話し相手)にとって特定できるものでなければいけません。
つまり、「Apple(リンゴ)」について話をしている際に、話し相手が特定の「Apple(リンゴ)」について話していることを理解している時にだけ定冠詞の「the」を使うことができます。
ここでいう「特定のApple(リンゴ)」とは、物理的にその場にあっても無くても構いませんが、少なくとも話し相手はどのリンゴについて話しているのか理解している時には、定冠詞「the」が名詞の前い付きます。
以下の2つの対話形式で「a」と「the」の意味の違いを学びましょう。
特定のペンではない場合
Do you have a pen?
ペン持ってる?
Yes. Which one do you want?
うん、どれが欲しい?
マナブが聞いている「ペン」はマイクにとって特定の「ペン」ではなく、ただその辺にある「ペン」を指しています。だから、マイクもマナブがどの「ペン」が欲しいのか聞きなおしています。
特定のペンの場合
Do you have the pen?
あのペン持ってる?
Yes. I have the pen you gave me for my birthday.
うん、君が誕生日にくれたペンを持ってるよ。
マナブが聞いている「ペン」はマイクにとって特定の「ペン」です。その「ペン」はマナブがマイクの誕生日に送ったペンであり、聞き手のマイクもその特定の「ペン」であることを理解しています。
ルール2 会話や文章ですでに説明されている名詞
会話や文章の中ですでに説明されている名詞については、2回目からは定冠詞「the」を付けます。
なぜなら、1つ目のルール「話し手が特定できる」条件を満たすことができるからです。
以下の対話形式から、同じ名詞が「a」から「the」になるタイミングを学びましょう。
I finally bought a new gaming computer!
ついに新しいゲーム用コンピューターを買ったよ。
解説ここでは、マイクはまだ新しいゲーム用コンピューターが特定できないため、「a」が使われています。
Oh, great! how it is?
すごい、どんな感じ?
The gaming computer is great, I think I can beat you next time.
このゲーム用コンピューターすごいよ!次は負かしてやるからな。
解説ここでは、マイクがゲーム用コンピューターがマナブが新しく買ったものと特定できるので、定冠詞「the」が名詞の前に付きます。
同じ名詞に対しても、話し手が名詞を特定できているか否かで「a」や「an」から「the」に変わることが学べたかと思います。
ルール3 すでに定冠詞「the」を使うことになっている名詞
名詞の中にはすでに定冠詞「the」を使うことが元々決まっている名詞がいくつかあります。
定冠詞「the」を必ず使う名詞のルールは以下の2つです。
- この世界に唯一無二の存在だとわかっている名詞
- 例えば、Sun(太陽)やEarth(地球)は一つしかないため、誰でも特定することが可能です。そうなんです、これもまた1つ目のルールの延長線上にあるルールであり、世界中の誰もが知っている唯一無二の名詞には定冠詞「the」が付きます。
- 楽器の名詞
- 楽器には様々な形のものがありますが、例えばPiano(ピアノ)やViolin(バイオリン)など、それぞれの形は世界中で探してもほぼ同じ形です。つまり、世界中の誰もがPiano(ピアノ)と聞かれたら、どんな楽器なのか特定することができるので、楽器については必ず定冠詞「the」を付けます。
【参考1】単数でも複数でも使える
参考ルール1つ目は、定冠詞「the」は名詞が単数でも複数でも使うことができることです。
冠詞の「a」と「an」は単数の名詞の時だけ使用することができますが、定冠詞「the」については名詞が単数か複数かを気にする必要がありません。
例文 I have the pen. 私はそのペンを持っています。 I have the pens. 私はそれらのペンを持っています。
【参考2】可算名詞でも不可算名詞でも使える
参考ルール2つ目は、定冠詞「the」は名詞が可算数名詞でも不可算名詞でも使うことができることです。
基礎英文法4日目において、数えられる「可算名詞」と数えられない「不可算名詞」を学んだかと思います。
基本的に冠詞「a」は「an」は可算名詞にしか使うことはできませんが、定冠詞「the」は数えられる「可算名詞」と数えられない「不可算名詞」の両方に使うことができます。
例文 I have the cup. 私はそのカップを持っている。(cupは可算名詞) I have the water. 私はその水を持っている。(waterは不可算名詞)
数えられる「可算名詞」と数えられない「不可算名詞」についてはこちらで詳しく解説しています。
一目でわかる冠詞「a」「an」と「the」の違い早見表
定冠詞「the」について学びましたが、今日学んだことを以下の早見表にまとめてみました。
参考になれば幸いです。
まとめ
定冠詞「the」についてまとめます。
- 定冠詞の「the」は、名詞の前に付ける詞。
- 定冠詞「the」は、聞き手が名詞を特定できる時にのみに使用。
- 会話や文章ですでに説明している場合には定冠詞「the」を使用。
- 世界に唯一無二だったり、楽器だったら、定冠詞「the」を使用。
理解度チェック
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